【シンガポール】医師不足のシンガポール医療
シンガポールの高度な医療技術が世界からの注目を集める一方、医療現場では慢性的な医師不足が深刻化している。シンガポール統計局のデータによると2011年の人口10万対医師数はわずか180人(日本は230.4人:2010年厚生労働省)であり、厚生労働省は人員の増加を当面の目標としている。2012年度の予算として政府はヘルスケア関連に47億ドル充てているが、その中でも重要視されている項目が専門医の確保と医師に対する適切な教育である。厚生労働省の専門機関であるAIC(Agency for Integrated Care)は老人病、末期がん等により長期的なケアを要する患者の増加を受け、これらの病気を抱える患者に対応するための医師をより多く輩出する制度を考案することを昨年発表した。例えばリハビリテーションセンター、コミュニティホスピタル等で働くために必要なスキルなどを教育することを重視している。(Medister-TARO 2012年9月20日)