【シンガポール】胃癌のゲノム分析
昨年には同国のDuke-NUS医学校と国立がん研究センターを筆頭とした共同研究を通して胃癌によって変異した数百個もの癌細胞を発見した。胃癌は毎年70~75万人の死者を出し、アジア圏では特に発症件数の多い病気の一つである。早期発見・発症後の治療も困難であり、原因についてもこれまでは明確にはわからなかった。そのため、今回のGISの発見は医療の発展に新たな希望をもたらしたと言える。ゲノム分析により変異パターンのみならず、今まで発見できなかった微生物や病原体も見つけることが可能になると考えられている。
このような画期的な研究がさらに進めば、今後は新たな早期予防・治療法なども編み出すことが可能になるのではと学界から大いに期待されている。シンガポールの医療分野に対する評価もこれにより益々高まることになるのは間違いない。(Medister Taro 2013年3月22日)
<参考情報>
Duke-NUS医学校 プレスリリース
http://www.dukehealth.org/health_library/news/experts-identify-critical-genes-mutated-in-stomach-cancer
http://www.channelnewsasia.com/stories/singaporelocalnews/view/1250680/1/.html
http://www.straitstimes.com/breaking-news/singapore/story/singapore-scientists-identify-mechanisms-lead-gastric-cancers-20130128
胃がん―治療・検査・療養 (国立がん研究センターのがんの本) | |
片井 均,島田 安博 |