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ピンクリボン月間、各地で乳がん検診啓発イベントが開催される

pink_ribbon毎年10月は、ピンクリボンフェスティバル月間である。乳癌啓発活動の一環として、東京・名古屋・神戸・仙台の4都市でウォークイベントやシンポジウムが開催されている。この他にも、各地でシンボルタワーのライトアップ、街頭キャンペーン、街中のデコレーションなど、多くのイベントが開催されており、その規模は年々増大傾向にある。一例をあげると
●中野区:乳癌に関する展示と、乳がんの自己検診法を学ぶコーナーを開催
●鹿児島県、鹿児島市:ピンクリボンツリー、庁舎にピンクリボンを結びつけて、来庁者へ乳がん検診を啓発
●京都:福知山城をピンク色にライトアップ
●大阪:通天閣が1日限定でピンク色にライトアップ
●ピンクリボン京都実行委員会事務局:乳癌検診、市民公開講座、スタンプラリー&ウォークなどのイベント開催

日本における乳癌患者は年間およそ6万人、日本人女性の18人に1人が乳癌を罹患すると推計されている。乳癌は早期発見・早期治療により予後良好となることも多い。治療の第一歩は乳癌検診であるが、その受診率はおよそ20%程度、欧米との比較でも、日本の受診率はかなり低い。特に40歳未満ではマンモグラフィによる乳癌誘発の懸念もあり、万人に勧められるものではない。乳癌検診の項目でも未だ議論が集結していない部分もある。
しかし、厚生労働省が掲げる「がん検診受診率50%」にはまだ遠い。これに対して開催される各地でのイベント効果がどう出るのか。今後の動きに注目したい。
(Medister 2014年10月09日 葛西みゆき)

ピンクリボンと乳がん まなびBOOK
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