我が国における新たな多剤耐性菌
厚生労働省は1月24日、「我が国における新たな多剤耐性菌の実態調査」の結果を自治体・医療機関に向けて発表した。この調査は平成22年9月15日から12月28日の間に国内の医療機関を対象に行われたものであり、今後の多剤耐性菌による感染症対策に役立てることを目的としたものである。
調査の結果、検出された腸内細菌科の多剤耐性菌から計5種類の薬剤耐性遺伝子の発現が見られており、その中でNDM-1型の多剤耐性菌については以前より海外での感染が問題となっていた。国内でもすでに2例の感染例が報告されているため、今後は専門の医療機関と常に最新情報を共有し、多剤耐性菌感染に的確に対応できる体制を早急に敷くことが急務であろう。(中立元樹)
リンク
1. 厚生労働省HP
2. 「我が国における新たな多剤耐性菌の実態調査」の結果について