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画期的な新調査で成人糖尿病患者は不必要な失明リスクを持つことが判明

  • DR Barometer –
    41カ国の7000人近い成人糖尿病患者と医療専門家を対象とした調査で、糖尿病に伴う不必要な失明を予防するため、世界中で明確な患者ケアパスウェイと、対応力のある充実した医療制度が緊急に必要とされていることを浮き彫り1
  • 世界中の成人糖尿病患者の3人に1人、すなわち最大9300万人が、治療せずに放置すれば失明をもたらす可能性がある糖尿病合併症の糖尿病網膜症(DR)に罹患2
  • 糖尿病の患者数は2040年までに6億4200万人に達すると見込まれ、人口の高齢化と合わせて考えると、この世界的に重要な健康・社会的懸案への対応が緊急に必要とされる3,4

英ニューベリー–(BUSINESS WIRE)–(ビジネスワイヤ) —
失明は糖尿病の他の合併症(心血管疾患および脳卒中を含む)の脅威より2倍多いにもかかわらず、調査を受けた糖尿病患者の4分の1は眼合併症について担当の医療専門家と話し合っておらず、多くの患者は視覚障害が生じてから診察を受けています1。これらの問題は、本日発表されたDR
Barometer Studyで明らかにされた現在の糖尿病網膜症(DR)/糖尿病黄斑浮腫(DME)管理に関して懸念される知見の一部です。DR
Barometer
Studyは、世界高齢者団体連盟(IFA)、国際糖尿病連合(IDF)、国際失明予防機関(IAPB)、バイエル・ファーマの専門家らによる独自の共同調査です。

DRとDMEの真の影響はDR Barometer
Studyで明確に浮き彫りにされ、DR患者の79%が失明により、車の運転や出勤、基本的な家事などの活動が困難か、場合によっては不可能になったことが示されています1。またDRないしDMEを患った人々の20%は、視力の変化により糖尿病の管理能力が低下したと述べ、それが健康全般に対する個人の認識に反映され、DRを患った回答者の半数以上が自分の身体的健康が「不良~普通」と評価しています1

国際失明予防機関(IAPB)の最高経営責任者(CEO)であるPeter
Acklandは、次のように述べています。「糖尿病網膜症は、先進国の大半で労働人口の失明の主因であり、この疾患がもたらす失明は個人の生活の質と仕事の能力の両方に大きな影響を及ぼし得ます。DRとDMEは正しいスクリーニングと治療によってうまく管理することが可能ですが、糖尿病患者の多くは患者紹介システムと患者ケアパスウェイにおける障壁が原因で不必要な失明リスクにさらされています。」

DR Barometer
Studyは、DRの発見と管理で非常に重要なステップとなる眼科検査へのアクセスに影響する重要問題として処理能力の問題を強調しています1。この問題は、調査に参加した眼科医と成人糖尿病患者の両方とも、目の健康を最適化する上で最大の障壁となるのは、「予約が取れるまでの長い待ち時間」であると報告しているという事実によって明らかに示されています1。また調査対象となった糖尿病患者の3人に1人は予約が取れたとしても、検査の費用自体が法外なものであると認め、患者の24%は診療所での待ち時間はさらなる問題であると述べています1

DR Barometer
Studyは医療制度における不備を暴露すると同時に、憂慮すべきこととして医療専門家向けのガイドラインの欠如を明るみにします1。調査対象となったすべての医療提供者の半数が、糖尿病に伴う視覚障害の発見と管理に関する文書化プロトコルを持っていないことが明らかにされています1

スクリーニングを実施する場合の処理能力とコストに関連した問題の組み合わせは、ガイドラインに関連した明確さの欠如とあいまって、現在と将来のいずれにおいても、この脆弱な集団にとって「パーフェクトストーム」(最悪の事態の重なり)をもたらし、患者は糖尿病眼疾患の診断・治療が遅れるというリスクにさらされます。調査対象となった眼科医の3分の2近くは、診断の遅れが転帰改善にとって最大の障壁であると考え、半数以上は糖尿病患者が視覚障害がすでに発生し、多くの場合は治療するには遅すぎる段階で受診すると明かしています1

世界高齢者団体連盟の事務局長であるジェーン・バラット博士は、次のように述べています。「私たちは現在、世界的な人口高齢化という意味で、この時代で最も重要な人口的大変動の1つを経験しています。そして糖尿病のような非感染性疾患の影響は急速に拡大しています。DR
Barometer
Studyは、多くの糖尿病患者のタイムリーなスクリーニング、診断、治療に対する多数の障壁を明らかにしました。リスクグループが拡大する現状で、これらの疾患がもたらす結果をより効果的に管理しようとするなら、それらの障壁に真正面から取り組む必要があります。患者の年齢、居住地、収入が、糖尿病そのものや、糖尿病眼疾患などの合併症の管理と治療を左右する要因となるべきではありません。」

詳細な調査結果以外にも、IFA、IAPB、IDFはDR Barometer
Studyを活用して、糖尿病患者に対するサービスにおける知識のギャップと不平等に対応するため、証拠に基づく重要な提言を数多く生み出しました。

良好な患者転帰にとって非常に重要な要素は、糖尿病患者が料金的に受けやすく、利用しやすい眼科検査を定期的に受けるとともに、協調的なシステム内で低料金の治療を受けることにより、失明のリスクを持つ患者が効果的なモニタリングと管理を確実に受けられるようにすることです。またDR
Barometer
Studyを支えた専門家らは、DRおよびDMEの予防・発見・治療に関し、糖尿病患者と医療専門家の両方に対する教育を大幅に充実させるよう呼び掛けています。同様に重要なのは、あらゆる国の糖尿病患者に対し、糖尿病を有効に管理し、そもそも失明が起きないように防ぐためのツールを提供することです。

国際糖尿病連合のポリシー&プログラム担当ディレクターであるDavid
Cavan医師(MD)は、次のように述べています。「今年の世界糖尿病デーのテーマは『糖尿病に目を向ける』(Eyes on
Diabetes)で、私たちが糖尿病管理における目の健康の役割が決定的な重要性を持っていると考えていることを反映したものです。DR
Barometer
Studyは、糖尿病による失明のこれ以上の増加を防ぐために取らなければならない対策を数多く提案しており、私たちは各国政府が病眼疾患に対する現在のアプローチをどうしたら改善できるかを真剣に考えるよう促します。」

DR Barometerの詳細情報を入手し、完全な調査結果をダウンロードするにはwww.drbarometer.comをご覧ください。

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