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脂質関連マーカーと心血管疾患の予測

脂質関連マーカーは血液検査で容易に定量でき、すでに様々な疾患のリスク予測に活用されており、マーカーの種類も新たな因子が増えつつある。その一つとして、最初の心血管イベント(先天性心疾患や脳卒中)を予測するための様々な新しい脂質関連マーカーの評価について議論されている。

そこで、ケンブリッジ大学公衆衛生プライマリケア部門のJohn Danesh氏らのグループは、これまでのコホート研究から各種マーカーのCVDリスクを検証し、医学誌「JAMA.」に報告(2012;307(23):2499-2506.)した。

1968年から2007年にかけての、37の前向きコホート研究においてベースラインのCVDが無い被験者165, 544人を対象とし、15,126例の致死的または非致死的CVDの事例を参照した。フォローアップ期間の中央値は10.4 年だった。

その結果、総コレステロールとHDLコレステロールに対するリポプロテイン関連ホスホリパーゼA2、アポリポプロテインB、アポリポプロテインA-I、またはリポプロテイン(a)の値がCVDのリスク予測を僅かであるが改善できることを見出した。(Medisterニュース 2012年6月22日)