<ドクターエディ・ラボ>ジャーナルにおける査読と編集者の意思決定(1)論文投稿後の流れ
(1)査読プロセスについて
(1)査読プロセスについて
①その査読のプロセスですが、
②とはいえ、査読者は論文をアクセプト
みなさんが書いた論文がどのようなプロセスを通るのか、ご存知でしょうか?
興味深いトピックだと思いますので、今回はジャーナルにおける査読事情について説明していきたいと思います。
まずみなさんが送った論文はジャーナルの編集者によって審査され、そして、査読者(ピュアレビューアー)の手元に届きます。そして、その論文は査読者によって査定されます。
その査読のプロセスですが、本質的には品質管理の手法に沿っておこなわれます。
これは専門家によっておこなわれる学術的な著作物を評価するプロセスです。出版された学問の高い質を保証することを目的としています。
とはいえ、査読者は論文をアクセプトするかリジェクトするかの最終的な決定はおこないません。どちらかの決定を推薦する程度です。
査読付きジャーナルにおいて、重要な意思決定の権限はジャーナル編集者、もしくはジャーナル編集委員の独断に委ねられているといえます。
実際には、ジャーナルの編集者が意思決定の中心となっていると考えられています。
(2)ジャーナル編集者による最終決断
では、ジャーナルの意思決定プロセスについてはどうなっているのでしょう?
一般的に、論文がジャーナルに投稿されたあと、ジャーナルの編集者はその論文原稿を審査します。
その際に、全文を査読に送るべきか否かを決めます。
最初の審査を通過した原稿だけが、1人もしくは複数の査読者に送られる仕組みになっています。
最終的にはジャーナルの編集者あるいは編集委員会が査読者の報告書を考慮に入れ、出版に向けて査読された論文原稿をリジェクトするかアクセプトするかの最終決断を下すことになります。
ですので、ジャーナル編集者の意思によってすべてが決まるといっても過言ではありません。
(3)まとめ
ではここまでのプロセスをシンプルにまとめてみたいと思います。
① まず著者が原稿を投稿
↓
② ジャーナル編集者が原稿を一次審査
※この時点で査読前にリジェクトされる原稿もある
↓
③ 査読者による原稿の査読
↓
④ ジャーナル編集者や編集委員会が出版するかを最終決定
↓
⑤ 著者が決定の通知を受ける
ジャーナル査読のプロセスの大まかな流れについてお分かりになったと思います。
最後にまとめると、査読者は原稿の査読をおこないますが、あくまで最終決定を下すのはジャーナル編集者ということになります。
では次回は、査読前におこなわれる一次審査について説明したいと思います。
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